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  • 第53回
  • 豊島株式会社 (愛知県名古屋市)

繊維業界の老舗であり、
スペシャリスト!
	佐井さん
みなさん、ファッションはお好きですか?私は毎晩寝る前に「明日は何を着て出かけようかな♪」と考えるのが大好きなのですが、その着ている服がどのようにつくられているのかを考えたことはありませんでした。今回の取材先は、繊維を専門に扱う商社「豊島株式会社」さん。なんと創業180年の老舗であり、綿花の輸入量国内第1位!綿糸や織物は国内第3位以内!さらには独立系繊維商社として業界1位の売上高を誇るという、すご〜い会社が名古屋にあったのです。これはさっそくお邪魔して、この地の産業や歴史について伺いたいと思います!

繊維商社から、
ライフスタイル商社へ

1841年、初代豊島半七が「綿屋半七」という屋号で繊維問屋を創業したのが、豊島のはじまりです。明治時代には大規模な糸商となり、1918年に「株式会社山一商店」を設立。1942年に「豊島株式会社」と改称し、繊維商社として大きく成長していきました。商社として躍進するきっかけとなったのは、1978年に日中平和友好条約の締結を間近に控え、中国と直接貿易ができる友好商社に指定されたこと。1985年には、名古屋の繊維問屋街として知られる長者町の一角に豊島ビルが竣工。当時は、高度な情報システムやデータ処理機能、ビル保全機能などを導入した名古屋初のインテリジェンスビルとして注目されたそうです。ほかにも、オーガニックコットンを通して、みんなで“ちょっと”ずつ地球環境に貢献しようという想いから2005年に始まった自社ブランド「Orgabits(オーガビッツ)」をきっかけに、2011年には「Orgabits(オーガビッツ)プロジェクト」をスタート。社会貢献とビジネスを両立する新しい取り組みです。ここ最近「SDGs(エスディージーズ)」が世界中で注目されていますが、豊島ではいち早く取り組んでいたと知り、その未来を見る目に驚き&感動!ちなみに社会貢献活動で19団体に総額約4400万円を寄付されているんですって!そんな豊島が掲げるステートメント「MY WILL(マイウィル)」。繊維素材が地球環境に与える影響を配慮し、持続可能な素材の開発に努めることで、消費者の皆さまにサステナブルなファッション&ライフスタイル商品を提供したいと、さまざまな取り組みを行っています。目指す方向は「繊維商社」から「ライフスタイル商社」へ。アパレル製品だけではなく、ライフスタイル全般において世の中に貢献していきたいという熱い想いがあるそうです。
  • 繊維商社としての約180年の歴史を受け継ぎながらも、時代の変化を捉えて新たな価値を創造していきたいと、力強く話してくれた渡邊崇弘さん。

  • 綿の原料を触らせていただきました。もっこもこ。これが洋服に変化していくなんて、すごく不思議だなぁ〜。

SDGsに配慮したものづくりとその想い

豊島が近年パートナーとして連携しているプロジェクトのひとつが「BRING(ブリング)」です。日本環境設計が企画・運営するプロジェクトで、不要な繊維製品からポリエステルを再生するというもの。簡単に言うと、古着を回収し化学分解した再生原料から、また新たな服をつくるサーキュラーエコノミー(循環型経済)を実現する取り組みです。こちらの「BRING」の素材を使った商品の一つが、なんと中日新聞販売店のスタッフジャンパー!未来に貢献できるエコなジャンパーをテーマに、安全性と機能性を高めた新しいデザインを提案したところ、それが採用。昨年の11月に完成し、すでにスタッフたちにも大好評なんですって!デザインもその想いもとってもカッコいい!昨年7月には「BRING」の生地を内側ポケットに使ったドアラのエコバッグも登場。ドアラのキャップの中にエコバッグが入っているユニークかつ可愛いデザインにメロメロです〜♪
さらにファッション業界から廃棄食材を再活用するプロジェクト「FOOD TEXTILE」は、食品会社や農園などの製造過程でうまれる野菜などの廃棄物から染料を抽出して染められた素材・商品を提供するサステナブルなプロジェクトブランド。有名なシューズブランドや食品メーカーなどとコラボした商品を提供しているとのこと。食品由来のやさしく自然な色あいにとても惹かれました。
ほかにも、クラウドファンディング「Makuake(マクアケ)」とのコラボレーションも、SDGsに配慮したものづくりには欠かせない取り組みの一つです。中でも約1億3千万円と大きく売り上げたのが、糸の加工から生地の生産、裁縫まですべて日本の工場でつくり上げたという国産マスク。安心・安全、さらにはコロナ禍で苦戦する国内の工場を応援したいという想いが込められたこの企画は、多くの人に支持されました。このマスクがきっかけで「豊島株式会社」を知り、ほかのプロジェクトも支援してもらえることが増えたそうです。続々と魅力的なプロジェクトが生まれているので、私もチェックしなきゃ〜♪
  • 配達スタッフにヒアリングを行い完成した、中日新聞販売店スタッフジャンパー。袖口のマジックテープ、防風・撥水機能がポイントです!

  • 配達スタッフの安全性を高める反射材のデザインもカッコよくて素敵!着心地も良く、軽くてあったか〜い。

  • ドアラのエコバッグの新作がこちら。ドアラの靴(通称ドくつ)の中にエコバッグが入っています♪こちらは再生ポリエステルを使用しているのだそう。

  • タピオカの原料である「キャッサバ」から作られたキャッサバッグ!約180日で自然分解され土に戻ります。第71回日本病院学会のコンベンションバッグに採用されたとのこと。

佐井祐里奈の体験後記

佐井祐里奈の体験後記アイコン
今回の取材で豊島さんが掲げる「MY WILL」という姿勢に触れ、大量生産・大量消費ではなく、必要なときに・必要な方に・必要な量だけを生産する。さらに値段やブランドではなく、製品が生まれる背景の「ストーリー」を大切にするという、新しい時代のものづくり精神を知ることができました。それだけで、私自身少し意識が変わったように思います。小さい気づきから未来は変わると信じる姿勢を見習って、できることから始めていきたいです。まずはそのストーリー&想いを知るところから!みなさんも普段の生活の中で、手の届くところから一緒に始めてみませんか?
佐井祐里奈の体験後記

桜の花やブルーベリー、抹茶やコーヒーなどから染料を抽出して染め上げたシリーズ「FOOD TEXTILE」の優しく絶妙な色合いにほっこり♪

COMPANY DATA

豊島株式会社
https://www.toyoshima.co.jp/

1841(天保12)年、現在の一宮市で創業。180年の歴史の中、時代の変化に応じて事業領域を拡充し、原糸・原料から最終製品まで、ファッション産業において総合的に事業を展開。
近年は、サステナブルな姿勢をあらわす「MY WILL」をステートメントに掲げ、食品業界や有名メーカーなどを巻き込んだ「FOOD TEXTILE」、「BRING」など、地球環境に配慮したものづくりのためのプロジェクトを積極的に立ち上げ、持続可能な社会の実現に向けた活動をリードしています。

  • 佐井祐里奈プロフィール
  • 佐井祐里奈

    ツイッター:@yunna_s31 愛知県日進市出身。大学卒業後、宮崎放送(MRT)のアナウンサーとして活躍。2013年から拠点を名古屋に移し、テレビのリポーター、ラジオのパーソナリティ、イベントの司会など、活躍の場を広げる。趣味はアイドル研究。

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