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  • 第51回
  • 株式会社 青柳総本家 (愛知県名古屋市)

名古屋名物「青柳ういろう」といえばあのCM♪
	佐井さん
「ポポポィのポィ。おくちへポィ。しろ、くろ、抹茶、上がり、コーヒー、ゆず、さくら、青柳ういろう〜♪」このお馴染みのCMソング、思わず口ずさみたくなるのは私だけ?名古屋の方なら誰でも知っている青柳総本家さん、実はういろう以外にも昔から美味しいお菓子をたくさんつくっているのです。近年はインスタ映え確実なスイーツを提供するオシャレな喫茶まで!?子どもの頃から身近に感じていた青柳総本家さんが、どのような進化を続けているのか、さっそく取材に行ってきます!

創業140年を超える歴史と代表商品たち。

今から遡ること140余年、1879年に初代の後藤利兵衛が、旧尾張藩主・徳川慶勝公から「青柳」の屋号を賜り、大須門前通りにて蒸し羊かん業をスタート。その後、東京で蒸し菓子の製造を学び、ういろうの製造を開始します。とは言っても、初代と2代目までは近所の和菓子屋さんといった位置付けだったそう。多くの方に青柳の名が広まるきっかけとなったのは、3代目が始めた名古屋駅でのういろうの立ち売りでした。当時はお弁当やお茶しか販売されていなかった中、お菓子である「ういろう」の販売はかなり注目を集めたそう。その後も1964年に開業した東海道新幹線内で、「青柳総本家」のみが許可された車内販売を追い風にして、ういろうは名古屋名物として全国に広く知られます。そしてターニングポイントとなったのは、東海道新幹線開通直後の1968年、長く研究開発してきた衛生的な製造密封製法が完成。これにより日持ちが飛躍的に伸び、「より遠くの人にもういろうを」との先人たちの想いを実現しました。
1981年には業界初となるひとくちサイズのういろう「四季づくし」を発売。棹状が当たり前だったういろうを、個食化のニーズに合わせ小分けサイズにした、今も愛される大ヒット商品です。1984年には、当時人気だった浜松市の名物であるパイ菓子に対抗した商品を販売したいと、名古屋名物のきしめんをモチーフにしたお菓子をつくりました。1989年には「カエルまんじゅう」を発売。青柳総本家のロゴマークである「柳に飛びつくカエル」をモチーフにしたお菓子で、工場スタッフの要望がきっかけで誕生したそう。発売当時は木型を使い、1個ずつつくっていたのですが、こしあんの菓子が溢れる時代に、はじめはなかなか売れず苦戦したとのこと。ただ工場スタッフの熱意を大切に思いつくり続けたところ、あの可愛らしいビジュアルに惚れ込んだお客さまの口コミで今や人気商品に!確かに癒される可愛さですよね♪
  • 歴史を教えてくださった5代目、代表取締役社長の後藤敬さん。お客さまの声を取り入れ、カエルまんじゅうのパッケージを遊び心いっぱいのものに変更されたそうです♪

  • 「四季づくし」は発売当初、半蒸し状態のういろうに餡を手作業で包み、蒸しあげていたそう…。大変すぎる〜!

  • 発売当初のきしめんパイは長さが30cm近くあり、ネジネジとねじられた商品でした。もちろんこれも、一つひとつクルクルとねじられた生地を鉄板で焼いていたそう!

  • こちらが現在のきしめんパイ♪ザクザクと軽やかな食感が楽しくて美味しい〜♪個包装なのでお土産にも最適ですよね!

  • カエルまんじゅうのこの可愛らしい目と口は、なんと今でも一つひとつ手作業で焼印を押しているんですって!!

  • カエルまんじゅうの中身は季節に合わせてチョコ・さくら・抹茶・おいも餡などに変化するそう。ちなみに外箱はペーパークラフトになります。子どもと一緒につくろうっと♪

ういろうの魅力を多くの人に発信。

続いて取締役の後藤稔貴さんに、近年オープンしたお店について伺いました。まずは2017年にオープンした「青柳総本家KITTE名古屋店」について。こちらは、気軽にういろうなどのお菓子を楽しめるようにと、小さな甘味カウンターが併設されているとのこと。守山直営店とこちらの店舗限定であるひとくち生ういろうをはじめ、青柳小倉サンドなどの焼き菓子も販売しています。そしてもっとも注目されているのが、カエルのミルク風呂という新しいデザート!大人気のカエルまんじゅうがミルクシェイクのお風呂につかっているのですが、SNS映えして可愛いすぎるんです〜♪その翌年、港区にオープンした商業施設ららぽーとみなとアクルスの蔦屋書店内にも新業態である「喫茶Willows」を開店。
店名の由来は、青柳総本家の「柳」、これは英語でWillowだから。 Willows…… ういろう……あれっ!? でもこれは、不思議で素敵な偶然なんですって♪ そしてこちらでは甘味だけではなく、なんとフードメニューもいただけるのが特徴。老舗ういろう店が丁寧に仕込む本格的なカレーや定番のナポリタンなど、人気メニューがそろいます。(実は……名古屋で初めてネクタイ&ジャケットが必須のフレンチレストランをオープンさせたのは青柳総本家なんです!)その他、ういろうパフェやういろうあんみつなど、ここでしか食べられないスイーツもあるそうなので要チェックですね♪
  • 熱く語ってくださった後藤稔貴さんは、日本の老舗和菓子店の店主が集まる「アンコマンないと」というイベントにDJとしても参加されているそう。

  • 守山直営店にお邪魔しました。素敵な店内にワクワク♪デザイン性に富んだ建物は建築の専門誌でも紹介されたそです。

  • とても可愛らしい、ひとくち生ういろう。おしるこや黒糖ミルクなど一風変わったういろうも絶品。でも、さくらも気になる〜♪

  • 商品に添えられるしおりは1枚1枚お店の方が手作業で完成させると聞き、びっくり!お客さまへの温かい気持ちと、ういろう愛がビシビシ伝わります♪

佐井祐里奈の体験後記

佐井祐里奈の体験後記アイコン
青柳総本家は菓子製造に取り組みながらも、喫茶店や、名古屋初の格式あるフレンチ、メキシカン料理など、これまでにさまざまなチャレンジをしてきました。その根底には「お客様を笑顔にする空間を提供したい」との想いがあるそうです。老舗企業だからこそ、お客様に常に新しい価値を提供できるよう努力し続けたいと取締役の稔貴さんが熱く話してくださいました。
最近ではSNSでアレンジレシピなどを発信し、お土産としてだけでなくもっと多様なシーンでお菓子を楽しんでもらえるような提案をしています。中でも私が気になったレシピは、「青柳ういろう しろ」のアレンジレシピ。テフロン加工のフライパンで焦げ目がつくまで焼くだけなのですが、外はカリッと中はふわっととろける美味しさになるそうですよ〜。さっそくやってみようかな♪その他にも2021年はチャレンジをする一年にしたいとのことなので、新しい展開が期待できるかもしれません♪老舗の新たな挑戦を楽しみにしていますね!
佐井祐里奈の体験後記

本社の大きなキャビネットには、世界中から集めたカエルがいっぱい。数えきれません!全国からカエル好きの方が、写真を撮りに来るんですって!

COMPANY DATA

株式会社 青柳総本家
https://www.aoyagiuirou.co.jp/

1879年(明治12年)、名古屋市の大須に創業。戦後すぐ、パッケージデザインに柳宗理を採用したり、開業したばかりの東海道新幹線で車内販売に取り組んだりするなど、名古屋名物「ういろう」を広めた中心的存在として全国的にも高い知名度をほこります。販売数日本一のういろうは、厳選された素材を用い、いまでも職人たちが熟練の技で蒸しあげています。

  • 佐井祐里奈プロフィール
  • 佐井祐里奈

    ツイッター:@yunna_s31 愛知県日進市出身。大学卒業後、宮崎放送(MRT)のアナウンサーとして活躍。2013年から拠点を名古屋に移し、テレビのリポーター、ラジオのパーソナリティ、イベントの司会など、活躍の場を広げる。趣味はアイドル研究。

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