第10回目の訪問先は、江戸時代にポルトガルから伝来したカステーラを造り続ける和菓子店です。 みんな大好きな甘いお菓子が、どのように作られているのか……。 「小ちゃくたって名古屋嬢!」な咲良菜緒が、体当たりリポート!
今回、なおちゃんが向かった先は、寛政8年(1796年)に創業した、岐阜県岩村町の和菓子店です。大好きな和菓子のリポートにウキウキのなおちゃんを出迎えてくれたのは、8代目の店主・松浦陽平さん。「お店がある本町通は旧岩村藩の城下町だった場所で、商家など江戸時代の町並みが残されています。岩村には、日本三大山城に数えられる岩村城の城跡も残されているんですよ」(陽平さん)。
最初に地元愛をたっぷりと語ってくれた陽平さんに「なんでココのカステラは、カステーラっていうの?」と素朴な疑問を投げかけます。「もともと、カスティーリャ王国のパン菓子だったため、当店ではいまでもカステーラと読んでいます」(陽平さん)。 卵や砂糖が貴重な江戸時代。カステラは健康にいい食べ物として、医学とともに長崎に伝来します。その後、長崎では長崎カステラとして発展しますが、ここ岩村では当時の製法が脈々と受け継がれています。「江戸時代の製法を守り続けているのは、当店だけだと聞いています」(陽平さん)。「長崎にカステラが伝来したって、歴史の教科書でも読んだ気がする!スゴ〜イ!!」。
8代目の陽平さんは、笑顔がとってもステキ。「今日はいろいろ教えてください!」。
創業220年の店の歴史に感心するなおちゃん。「江戸時代のお殿さまも食べたカステーラ、私も食べてみたい……」。
カステーラの製造現場に潜入する前に、白衣と帽子を着用します。「和菓子職人に変身しちゃうぞ!」。
職人さんが忙しく働く現場でも真剣にメモをとるなおちゃん。「職人さんの動きが速すぎて、ついていけないぞ。ムムム……」。
慣れた手つきで、銅製の小釜に生地を注ぐ職人さん。「目分量で生地を流し込むなんて、経験がなせる技だね」。
続々と焼き上げられるカステーラを前に「あー、焼きたてが食べてみたいよぅ……。この香り、たまらん!」。
焼きたてを特別に試食させてもらったなおちゃん。「うわぁぁ〜、卵の味が濃くっておいしい!」と感激。
「昔はこの絵のように、炭火で焼いていたんだって。それにしても、江戸時代と同じ味が楽しめるなんて、ちょっと不思議な気分……」
続いて、カステーラを製造する現場を案内してもらったなおちゃん。「長崎のカステラは大きな木枠に生地を流し込んで焼くけど、ここのカステーラは1本ずつ小釜で焼き上げるんだって!」。
「長崎カステラと比べると、焼成時間が15分ととても短いのが特徴。大正時代まで、同じ小釜を使って炭火で焼き上げていました」(陽平さん)。「一本ずつ小釜で焼き上げるから、全面に焼き目がつくんだね」。
オーブンで焼き上げられたカステーラは、熱いまま熟練スタッフの手で包装されます。「フィルムをアイロンでくっつけるんだって! それにしても、すごい早さで仕上げられていくね。これもまさに職人技!」。 最後に陽平さんは「これからも、誰が食べても好きになってもらえる、純朴な味を守り続けていきたいです」と話してくれました。