名古屋おもてなし武将隊が、中日新聞販売エリア統一を目指し、平成の世に誕生した新しいスポットを巡ります。毎回、中日新聞の地方版ごとに分けられたエリアをたずね、そのエリアを代表するスポットをご紹介(制覇)。
第六回目は、前田慶次が「岐阜近郊版エリア」を訪れました。
現存する日本最古の飛行場を有する各務原市でちょっと珍しい体験ができる2つのスポットをご紹介!
「岐阜県南部に広がる各務原市には、日本最大級を誇る鉄駕籠の博物館があると聞いた……。ワシは現世に甦ってからというもの、その高速で空を移動する鉄駕籠のすばらしさに魅せられておる。ぜひ、行ってみたいものじゃ!」
慶次が制覇を切望するのは「かかみがはら航空宇宙科学博物館」。広大な敷地に、戦前・戦後の航空機、航空宇宙技術開発に使用されたロケットなど、たいへん貴重なものが多く展示されている博物館です。
「馬で駆けていたワシ等の時代から、乗り物がどのように進化を遂げてきたか、しかと見届けてくれようぞ!」
元自衛隊のパイロットで学芸担当の森田さんがご案内。慶次の後ろに見えるのは、各務原で誕生した1号機「サルムソン2A-2型」(復元)です。
広々とした実機展示場には33機の航空機がズラリ。「これが1985年に初飛行を遂げた、初のSTOL実験機、飛鳥じゃ!」
飛鳥の機内には、当時の機材などがそのまま残されています。「レトロな機内じゃな。最新の鉄駕籠とはえらい違いじゃ!」
実際に操縦席に座り、ハンドル操作も体験できます。「ハンドルとペダルを操り、いざ離陸?!」
ヘリコプターの実機を使い、目の前のミニチュアヘリコプターの操縦を体験。「馬の手綱さばきのように、ワシが見事に操縦してみせよう!」
おもちゃのように見えますが、ドイツのグラーテ社設計の飛行機です。「布と竹でできておるとは! 本当にこれで空を飛んだというのか?」
「見よ! あそこに見慣れた旗印が!」1968年に日本で製作された三田式グライダーには、中日新聞の社章が記されていました。
「片岡殿、このペットボトルでロケットができるのじゃな?」「はい。ペトボトルとPPフィルム、紙コップで、水ロケットを作ります」水ロケットは、ペットボトルの中の水を空気で圧縮し、その水が噴き出す反作用で発射。なんと時速250kmを記録した水ロケットもあるそうです。
まずは、ペットボトルにPPフィルムの羽を取り付けます。「なになに……。なるほど!ワシはこういうの得意じゃからのぅ」
いざ作りはじめてみると、この真剣な表情! 「失敗はできんでのぅ。角度が大切なんじゃな。慎重に、慎重に……」
続いて、PPフィルムで胴体を作ります。「それらしくなってきたぞ。目指せ! 大気圏突破じゃ?!」
「武将でロケットを飛ばすのは、おそらくワシが初めてじゃろう。ワシ、やっぱり、かなりかぶいとるのぅ(笑)」
「最後に、この紙コップを取り付けて……」宇宙に大きく期待が膨らむ慶次です。
「完成じゃ?!」。慶次入魂の水ロケットを持って、外に設置された発射台に向かいます。
まずは、水ロケットの重要な役割を果たす水を入れ……。
続いて、自転車の空気入れで水ロケットに空気を送ります。
「3、2、1、ゼロ!」の合図でハンドルを握った瞬間……。
慶次の水ロケットは見事、大空へ!「大気圏まで、いざ参らん?!!……アレっ!?」
「慶次さん、落ち込まないで」と、ひと回り大きな水ロケットを手に持つ片岡さん。
水がたくさん入る分、反作用も大きくなり、遠くまで飛ぶんです」
先とは比べものにならないほど、すごい勢いで発射して……。
博物館の上空はるか彼方に飛んでいきました。「片岡殿、お見事じゃ! おぬしもかぶいておるのぅ!」
かかみがはら航空宇宙科学博物館を堪能した慶次が、続いて向かった先は「焼肉 大翔」。ここの自家製のキムチを使った鍋がとってもおいしいと評判なんです。
「なんでも各務原では、特産のニンジンと松の実を使った“各務原キムチ”を売り出しておるそうじゃ。せっかく足を運んだのだから、ご当地グルメを食べずには帰れぬぞ!」
各務原では、1999年の各務原日韓親善協会発足をキッカケに、ご当地グルメとして各務原キムチを推進しています。
中でも「焼肉 大翔」の大将が作るキムチは、超本格的! 約20年前に単身韓国に渡り、現地のオモニから直伝された味と技を守り続けているのです。
「ここが、ウワサの店じゃな! 各務原キムチとやらがいかほどか、食してみせようぞ!」
「待ってました、慶次さん。せっかくですから、キムチづくりにもチャレンジしてください」
「ありがたき、申し出じゃ。何事にも臆する事なく挑戦するのが、ワシの信念。いざ、日本一のキムチをつくってみせよう!」
「これが当店のキムチに欠かせないヤンニョム。野菜やフルーツ、アミの塩辛など約10種類以上の食材が味を支えます」
「そしてこれが主役の白菜じゃな」約2日かけて、塩漬け、塩抜き、水切りをするなど、手間を惜しみません!
まずは、桶の中の食材をやさしく混ぜ合わせます。「食材の形を崩さないように混ぜるのが、ヤンニョムづくりのポイントです」
白菜1枚1枚にヤンニョムをていねいに挟み込んで、完成!「すでに天下取りの風格じゃ」食べごろは2週間後です。
お待ちかねの食事です。「野菜やラーメンなど具沢山の鍋じゃな。この香りも食欲をそそるのぉ?!」特製のプデチゲを見事にいただき、心も体も大満足の慶次です。