名古屋おもてなし武将隊が、中日新聞販売エリア統一を目指し、平成の世に誕生した新しいスポットを巡ります。
毎回、中日新聞の地方版ごとに分けられたエリアをたずね、そのエリアを代表するスポットを毎月1箇所ずつご紹介(制覇)。
第二回目は、徳川家康が「なごや東版エリア」を訪れました。
瀬戸市を代表する産業、瀬戸物と招き猫の歴史を紹介するミュージアムの魅力を探ります。
「いざ、招き猫ワールドに参ろミャ?」。レトロな館内では、招き猫の歴史を学んだり、招き猫の染付体験をしたり……。お楽しみが満載です!
家康が真っ先に飛びついたのが「招き猫染付体験」。
「なになに……。ワシの思うがまま、招き猫に色を塗れるのじゃな。なんとも面白そうな体験じゃ!」
「この真っ白な招き猫を、ワシが見事に着飾らせてみせようぞ!」家康が選んだのは、左手を挙げた人招き。ちなみに、右手を挙げているのは、金招きと云われています。
まずは素焼きされた真っ白な招き猫に、鉛筆で下書きをします。「ふふふふ?ん。テーマはもちろん、徳川家じゃ。できあがりを、楽しみにいたせ」
下絵を元に、「呉須(ごす)」と呼ばれる、酸化コバルトを主成分とした顔料で色を付けていきます。家康も思わず真剣!
背中にはもちろん、三つ葉葵!
「これで、この招き猫も立派な徳川家の一員じゃ!」
家康オリジナル招き猫の完成です。染付を終えた招き猫は一旦スタッフに預け、1200度の窯で焼き上げてもらいます。
大正時代から現代まで、瀬戸で生産された招き猫たちを展示するコーナーを見学。特徴は、すらっとした顔立ちです。「どやつもこやつもみな、かわいらしいのぅ」
「これほどまでに装飾された招き猫は、まさに宝である」陶器の肌に五彩や金の絵付けがされた九谷の招き猫は、西洋での人気が高く、生産量のほとんどを輸出していたそうです。
「百花繚乱 現代の招き猫」の展示コーナーには、ユニークな表情の招き猫がたくさん! 「じっくり見てみると、おもしろいやつがおるのぅ」
博物館の奥に広がるのが「全国招き猫の寺社めぐり」コーナーです。「東京にある井伊家の菩提寺、豪徳寺も招き猫の寺なんじゃな?」
家康が抱っこをしているのは、ちょっと珍しい木彫りの黒い招き猫です。「黒い招き猫は、災いを防いでくれるそうじゃ!」
博物館の見学を終えた家康は、1階のカフェスペースで休憩。「招き猫の奥深い世界を堪能した。満足じゃ」
「猫の手から茶が注がれるとは、傑作じゃ」カフェスペースでは、猫をモチーフとした器で、日本茶やコーヒーなどが味わえます。
入口すぐにそびえ立つのは、大正末期から平成13年まで実在した尾張瀬戸駅の駅舎を再現したもの。「大正時代の流行を色濃く残す、貴重な建物じゃ」
駅舎の中には、当時のホームも再現されています。
「瀬戸電(名鉄瀬戸線)は、昭和51年まで名古屋城のお堀を走っておったんじゃ」
昭和40年代に実際に走っていた車両を展示。「いざ、名古屋城を目指して出発進行?!」
「この車両は、瀬戸電引退後は谷汲線で活躍しておったそうじゃ」。現在は、車体の色や手動ドアなど、瀬戸電当時の姿に戻して展示されています。」
昭和30・40年代の瀬戸の焼物工場を再現したコーナーは、当時を知る人も驚くほど細密につくり込まれています。「よし、ワシが染付を手伝おう」(※特別な許可を得て撮影しています)
「最盛期には、瀬戸の町にこのような煙突が500から600本も建っておったそうじゃ」当時の煙突には、常滑で焼かれた土管を利用していたそうです。
3階の展示スペースには、古墳時代から現代まで、瀬戸の町でつくられたやきものを約1,000点展示。「時代の流れに沿って展示されておるので、その変遷がわかりやすいのぅ!」