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河合塾

新しい学習指導要領で教育は
どのように変わるのか。
長年、子どもたちの学びに携わっている
河合塾の講師陣から、
小学生の「学びの今」について、
教科ごとに現場の声をお伝えします。

第2回:
新しい学習指導要領のポイントを
わかりやすく解説!
〜社会科編〜

河合塾 社会科講師

志村 裕之 先生

河合塾で小・中学生対象に長年教鞭をとる。高校受験に向けた指導だけでなく、小学生の講義では、自分の考えをまとめ、表現する力を養うアクティブ・ラーニングを実践。「社会は暗記科目ではなく、知識を元に考える科目」を体現する。
2020年度から小学校の学習指導要領の改訂が全面実施されるにあたり、
河合塾 社会科志村先生が解説します。

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社会科とはどのような教科でしょうか。

社会科とはどのような教科でしょうか。
何のために、何を学ぶ教科でしょうか。
 私たちは、毎日多くの人とさまざまな関わりをもってくらしています。それは家族など身近な人かもしれませんし、日本のほかの地域や、外国の人々かもしれません。例えば、登校時でも友だちのほかに、地域の見守りの方などさまざまな人に出会いますね。お昼の楽しみの給食にも、それを作ってくれた人がいます。そして給食の食材である野菜や魚、肉などはどこで作られているでしょうか。地産地消といって地元のものがある一方で、外国産の食材もめずらしくありません。また、私たちの今のくらしは、けっして同じ時代を生きる人々との関係だけで成り立っているわけではありません。私たちの先祖にあたる人々や、彼らが生きたさまざまな時代などとも、私たちの今のくらしは深く関わっています。そして、現在の私たちの存在やくらしが、未来の日本や世界の人々に大きな影響を与えるかもしれません。社会科という教科は、身近な地域だけでなく、私たちが普段のくらしであまり意識したことのない、さまざまな場所や時代の人々との関わりについて学ぶことを通じて、自分がどのような存在であるのかということを、さまざまな切り口から考え、探る教科です。

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社会科の学び

社会科はどのように学ぶ教科なのでしょうか。
 社会科は暗記科目だとよくいわれます。学習の基本は知識です。教科書などを通じて知識を得て、理解し自分のものとすることは学習の基本です。しかしそれは、ふつう思われているように問題の「答え」となるからというだけではありません。もちろん「答え」になるということは否定しません。
 例えば、地理の学習で愛知県について学ぶときには、県名や県庁所在都市の名古屋市の名などの地名をまず学びますね。次に愛知県にみられる平野や川などの自然地形や、気候の特徴などをみていきます。そして、そうした地形や気候のようすと関わりの深い農業や林業、漁業などについてみていくことが多いです。さらには他の地域や、世界との結びつきを、交通や貿易などのようすを通じて確認していきます。こうしたたくさんのことがらを、整理しながら、ノートにまとめていきます。
 どうしたら暗記だけではない社会科の学習になるのでしょうか。例えば、整理しながらまとめるときに、教科書とあわせて地図帳もみてみましょう。教科書に出てきた地名を地図帳で探してその場所を確認してみましょう。地図帳には、まわりの地形のようすやさかんに作られている作物、工業製品なども示されています。それを、じっくりみてみましょう。自然の地形などと、人間の活動によってうみだされたさまざまな産業との関係については、教科書に説明されているものもありますが、それ以上の情報が地図帳には含まれています。そうしたことがらを自分の力で結びつけて、単元の内容を深く理解することが社会科を学ぶうえでもっとも重要なことなのです。もちろんそこで学んでいることがらが自分のくらしとどのような関係をもっているのかを考えることも大切です。