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中日新聞ほっとWeb HOME > 教えて!河合塾 > 新しい学習指導要領のポイントを 分かりやすく解説!
河合塾

新しい学習指導要領で教育は
どのように変わるのか。
長年、子どもたちの学びに携わっている
河合塾の講師陣から、
小学生の「学びの今」について、
教科ごとに現場の声をお伝えします。

第1回:
新しい学習指導要領のポイントを
分かりやすく解説!

河合塾 数学・算数科講師

西川 浩 先生

河合塾で長年教鞭をとり、多くの小学生・公立中学生・私立中学生を指導してきたベテラン講師。現在は河合塾 千種校 小学・中学グリーンコースの校舎主任も担当し、生徒・保護者から厚い信頼を得ている。
2020年度から小学校の学習指導要領の改訂が全面実施されるにあたり、
河合塾 数学・算数科講師西川 浩先生が解説します。

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学習指導要領改訂の背景と目的

 学習指導要領の内容は中央教育審議会(中教審)における検討を基に決められます。その内容には、子どもたちが学ぶ対象や方法、習得することを望む資質・能力などについての指針が示されています。
 近年、ビッグデータや人工知能(AI)の活用などによる技術革新が進み、ICTの発達などにより社会はますます国際化が進んでいます。学習指導要領の改訂は、このようなめまぐるしい社会の変化を反映し、それに対応するためのものであるといえます。この改訂は、小・中・高等学校の全てにおいて行われ、以下の予定表に沿って進められていきます。
今後の学習指導要領改訂予定表

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改訂のポイント

1.新学習指導要領の方向性
 新学習指導要領では「資質・能力」についての3つの柱がたてられ、これらを総合的にバランスよく育んでいくことを目指しています。
 以前から文部科学省は「生きる力」を身につける教育をうたってきました。
 新学習指導要領においては、それがより明確化され、全ての教科の内容が
 ①知識及び技能の習得
 ②思考力・判断力・表現力等の育成
 ③学びに向かう力・人間性等の涵養
の3つに重点をおき、構成されています。

 例えば、算数で、

売れ行き好調の靴の様々なデータのうちから、どの色の靴、どのサイズの靴を最も多く追加生産するのがよいか
といった問題が出されたとします。
 この問題を解決するにあたっては、授業で学んだ代表値の意味や求め方、度数分布を表す表や、グラフの特徴及びそれらの用い方などの知識を利用します。
 用いるデータや、同じデータであっても分析の仕方や着目する点によって結論が異なることがあります。一方、データが少なすぎたり、公平でない比較をしたりしている場合であれば、情報の信頼性を確かめなければなりません。
 そこで、自分の分析を他の人の分析と比較検討したり、時には目的に応じて自らデータを集めて分類、整理することも必要となります。また、算数・数学的思考にとどまらず、実際の店舗経営を想定し、需要と供給のバランスを見極めるなど、経済活動と関連づけることも大切になってきます。

 このように、日常生活と密接に結び付いた知識・技能を重視し、それを生かすための思考力・判断力・表現力を身につけ、色々な状況に対応する能力を育むことを主眼においていると推察できます。

 その意味では、日頃から「なぜ?」「どうして?」という視点を持って本や新聞を読む習慣をつけることも効果的といえます。