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  • vol.04
  • 瀬戸の筍

  • Category
    伝統野菜

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清流木曽川沿いの竹林で収穫されるタケノコは
みずみずしく、甘みを感じる逸品です!

色とりどりの野菜に、みずみずしいフルーツ……毎日の食卓をゆたかに彩る新鮮な農産物。
「ほっとマルシェ」では、伝統野菜や新顔野菜、全国にほこる野菜など、意外と知られていないご当地の農産物を紹介します。地元で生産されているものを知るだけで、毎日の買い物がさらに楽しくなるかも!?
第4回は、岐阜県の飛騨・美濃伝統野菜に認証されている「瀬戸の筍」をご紹介。アクが少なく柔らかな食感が特徴で、全国に多くのファンを持つ逸品です。しかし収穫量が少ないため、「幻のタケノコ」とも呼ばれています。収穫できる時期も4月上旬から5月上旬と短く、本年度の旬は過ぎてしまいましたが…。地元の美味しい情報を知らないなんてもったいない!ということで、ぜひ来年の春は地元の絶品タケノコに舌鼓を打ってください!!

飛騨・美濃伝統野菜とは

岐阜県内で生産されている野菜・果樹等を対象に、古くから栽培されている特色ある野菜・果樹等のうち、一定の要件を満たす品目・品種を岐阜県が「飛騨・美濃伝統野菜」として認証しています。
現在は、以下の3つの要件を満たす27品が「飛騨・美濃伝統野菜」に認証されています。
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江戸時代の姫が持ち込んだ「瀬戸の筍」は
太くて柔らかい良質なタケノコです。

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春の訪れを感じる食材の代表格、タケノコ。刺身や酢味噌和え、天ぷら、炊き込みご飯など、さまざまな料理で食卓を彩ってくれます。一般的に食用とされるタケノコは孟宗竹(もうそうちく)の若芽を指し、中国江南地方が原産地です。日本には、江戸時代中期に伝来したと言われています。
中津川市瀬戸地区で収穫される「瀬戸の筍」の歴史も古く、およそ270年前の江戸時代、島津藩から苗木藩に輿入れした姫が持参した竹が始まりと伝えられています。その竹を庄屋が木曽川沿いに植栽。その後、最盛期には約80軒の農家で約100haの竹林を手入れしていました。しかし現在は、後継者不足により農家数も減少しつつあります。
特徴は何といっても、みずみずしくえぐみが少ないこと。さらに、新鮮なものはトウモロコシのような香りと甘みが味わえます。主に市内や松本市場に出荷されますが、その味に惚れ込んだ関東や関西の料亭からも毎年注文が入るそうです。その美味しさの秘密は、瀬戸地区の自然環境に。御嶽山の火山灰が堆積した肥沃な土地、清流木曽川の水、そして朝霧と一日の寒暖差によって、美味しいタケノコが育まれています。

「瀬戸の筍」まとめ

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3代にわたり「瀬戸の筍」を育てる農家
「竹の子 いちおか」ご夫妻からのメッセージ

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祖父の代から受け継ぐ「瀬戸の筍」は、とても柔らかくてアクが少ないのが特徴。御嶽山の火山灰や木曽川からの朝霧、恵那山から昇る朝日など、さまざまな自然環境によって育まれる希少なタケノコだと古くから伝えられています。
栽培法については、小さい頃から先代の仕事を手伝い、教わった方法で行っていますが、さらに美味しさと質を追求するため、さまざまな工夫を加えています。例えば、肥料に新たな有機肥料を使用するなど、より豊かな土壌づくりに励んでいます。特に試行錯誤しているのが、美しい竹林づくりです。昔は竹と竹の間隔は傘をさして歩けるくらいが目安と言われてきましたが、現在は機械を使って肥料をまくため、もう少し間隔を広くしています。そのため年に数回、竹が青いうちに間引くなど、一年を通して竹林を管理。理想の竹林をイメージして、常に手を入れています。しかし結果がすぐに現れるわけではなく、数年後にようやく分かったりするので、ベストな栽培法はまだまだ模索中です。

肥料や出荷などの一部作業は機械や軽トラを利用するようになりましたが、掘る作業だけは昔から変わらず手作業です。その重労働のせいか、周囲の農家さんも年々減少。悲しいことですが、全体の出荷量も減っているのが現状です。その美味しさから幻と言われたタケノコが、消滅して本当の幻にならないよう、少しでも「瀬戸の筍」を知っていただけたら嬉しいです。
祖父の時代は、収穫したタケノコを荷車に積んで、中津川市内に行商に出かけていました。現在は、中津川市筍生産組合を中心に出荷しています。ほかにも当農園独自で注文を受けたお客様には、朝掘りのタケノコを直接発送もしています。これが口コミを中心に広がり、毎シーズン数回注文をいただく遠方のリピーターの方もいらっしゃいます。ぜひ一度、「瀬戸の筍」で美味しい春の訪れを感じてください。
  • しっかりと管理された竹林は、歩きやすいのが特徴。子ども連れでも、タケノコ掘り体験が可能です。

  • タケノコの穂先を発見したら、クワで周りの土を丁寧に掘っていきます。

  • 最後にタケノコとつながっている地下茎の根元にクワを入れ、テコの原理で掘り起こします。

  • 「お尻(タケノコの下部)がぽってりと大きいタケノコは、美味しいですよ」と話す市岡さん。

  • 掘りたてのタケノコの根元をその場で切って、すぐに出荷の準備を進めます。

  • いいタケノコを育てるためには、いい親株が必要不可欠。そのため、いいタケノコには印を付けて、親株として育てています。

  • 市岡家の定番料理、タケノコの煮物と酢味噌和え。掘りたてを調理するので、アク抜きをせず、そのまま調理しちゃうとか!

  • タケノコがたっぷり入った炊き込みご飯と味噌汁も定番メニュー。どれもタケノコの風味が豊かな一品です。

DATA

竹の子 いちおか

【住所】
岐阜県中津川市瀬戸201
【問合せ先】
080-5128-0577
※収穫時期は、気候などにより前後しますのでご注意ください。
3代にわたり「瀬戸の筍」を育てる農家。現在は約7haの竹林を管理し、新しい肥料や栽培方法などを試しながら、より美味しいタケノコづくりに精を出しています。
シーズン中(例年4月上旬〜5月上旬)には、朝掘りのタケノコをクール便で発送するうれしいサービスを実施。掘りたての新鮮なタケノコが、翌日届くと評判です。事前に電話予約をすれば、タケノコ掘り体験も可能。ゴールデンウィーク期間中は、タケノコを掘るファミリーで賑わいます。