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  • 第23回
  • 竹本油脂株式会社 (愛知県蒲郡市)

無限の可能性を秘めたごま油に注目〜!
佐井さん
塩をふりかけたきゅうりを軽く叩き、ごま油をサッとたらすと私の大好きなおつまみのでき上がり♪これがまた、キンキンに冷えたビールとよく合うんです!ほかにも、多めのごま油で炒め物をつくると、香ばしさが増してより美味しくなりますよね♪どちらも、暑さで食欲が落ちることの多い夏にピッタリ!ん~…想像するだけでお腹がすいてきます(笑)。今日は、プロの料理人にも愛用者が多いごま油を作り続ける、竹本油脂さんにおじゃまします。

日本最古の製油業者って、
ご存知でしたか?

まずは、執行役員第一事業部事業部長兼営業統括部長 角田龍一さんに歴史を伺いました。
竹本油脂は創業290年以上の歴史を持つ日本最古の製油業者です。1725年に三河の国、御油において菜種や綿実から灯明油と油粕肥料を作ったのが会社の始まり。時代が進み、灯明油は食用油となり、現在はごま油のメーカーとして高い評価を受けています。
現在、竹本油脂のごま油はとにかく種類が豊富!まずはスタンダード「純正ごま油ゴールド」。こちらは香ばしい香りが特徴で、さまざまな料理に使える商品です。さらに、味、香り共に濃いものに「太香胡麻油濃口」があります。濃い褐色と強い香り立ちが特徴で、中華や韓国料理などにオススメとのこと。……個人的には、これくらい濃いものが好みかも。さらに、それらとは真逆(?)の商品に、「太白胡麻油」があります。焙煎したごま特有の香りや色はなく、さらっとした味わいの万能オイル。ちょっと不思議な感じがしますが、ケーキやパンなどを作る時の油脂としても人気なんですって。口溶けのいい食感に仕上がるそう!どの商品も、素材を邪魔することなく良さを引き出すことができると、プロの料理人の方々に認められているというから素敵。今年の3月には、ごまの強い焙煎香と深いコク、すっきりだけど強い辛みが特徴のラー油「唐辛子をごま油だけでじっくり煮出したごまラー油」、贅沢で特別なプレミアムオイル「胡麻油一番搾り」の販売を開始。お客様のニーズに合わせて、新しい商品を開発するなど、歴史もあるけれど、今もなお研究熱心で勢いのある会社だなぁ…と実感。
ちなみに、ごま油以外にもいろんな事業を展開している竹本油脂。1935年頃には、油脂化学の一つの分野である界面活性剤の製造に着手し、この分野の草分け的存在に。1945年以降は、油脂化学から石油化学まで基盤を広げ幅広い分野に製品を供給しています。現在では世界各地に事業拠点を設け海外事業を積極的に進めています。う〜ん、アッパレ!
  • ずらりと並ぶ商品たち!家庭用はもちろんのこと、業務用サイズなど幅広く商品を展開しています。

  • 色も香りも全く別物!ごま油ってこんなに種類があるんだぁと驚きの連続でした。

  • オリーブオイルに見間違えそうなオシャレなごま油。「洋食屋さんのキッチンに馴染むものを…」との声から生まれました。

  • これが3月に発売された新製品たち!どちらも味見させていただいたのですが、衝撃の美味しさでした。味も香りも共に最高〜!

  • ごま油の試食(……試飲??)タイム!ペロリと舐めるだけの予定でしたが、そのままでも美味しくて…気づいたら飲み干してしまったのは、ここだけの話(笑)。

  • 一つひとつ香りも味も風味も全く別物で感激。新しいごま油の世界を知りました!

大昔から変わらない、
圧搾製法でつくるごま油。

今回は、特別に亀岩工場を見学させていただきました。
そもそも、ごま油の作り方には2種類あるそうです。
1つ目は、「圧搾製法」といって昔ながらの製法。ごまを煎ってすりつぶし、圧力をかけてにじみ出した油を採取する製法です。何も添加していないので、油本来の良さを損なわないというメリットがあります。しかし、とても手間がかかる上に、ごま自体に絞りきれない油が1割ほど残ってしまうというデメリットもあるそう。
2つ目は、「抽出法」といって、化学溶剤を用いて油を抽出する製法。圧搾製法に比べると、効率よく搾油できるので、多くのメーカーに採用されているそうです。
竹本油脂が創業以来こだわり続けるのは「圧搾製法」。手間をかけて作り出すごま油は、プロの料理人から「こだわっているだけ、味の違いがある」と絶賛されているというから素晴らしいですよね。
それでは早速、「圧搾製法」の工程を見ていきましょう。まずは、「選別」です。ごまを厳しく選別し、ゴミや砂などを取り除きます。ここでしっかりと選別しないと、ごま油にしたときに、嫌味がでて、ほこりっぽい臭いになってしまうそう。
続いて、「焙煎」。焙煎の工程で、ごま油特有の香ばしい香りと色が生まれます。ちなみに、透明のごま油「太白胡麻油」は、焙煎の工程がなくそのまま次の圧搾の作業に移ります。(透明のごま油は白ごまを使っているというわけではなく、煎るか煎らないかの違いって、ご存知でしたか??)
次の工程は「圧搾」。ポイントは、化学薬品を用いずに、圧力のみで搾ることです。
そして「濾過」。圧搾してできたごま油を熟成させた後に、濾過機を通して不純物を取り除きます。この濾過と熟成の工程は3回も繰り返されます。手間ひまかけてますね〜。
最後に「詰油」。容器に詰められ、ごまの芳香、風味が生かされた良質の太香胡麻油が皆さんのご家庭に届けられます。情熱が詰まった工場を見学して、ごま油への愛が深まりました。ありがとう、ごま油たち。竹本油脂のみなさん!!
  • 大きなトレーラーで大量のゴマが運ばれてきました!圧巻の光景!1日におよそ200トンのゴマを使うそうです。

  • ゴマの山。私との対比で大きさが伝わるかな?このゴマがごま油になるまでを見せていただきましたよ〜。

  • 3つの機械を使って、しっかり選別。ふるいにかけたり磁石を使ったり、さまざまな工程を経て……。

  • ごまからチリやホコリ、金属など、ゴミをきれいに取り除きます。すでに工場内はゴマの良い香りに包まれていますよ~♪

  • タンクの大きさにも驚き!これからさまざまな設備がさらに充実していくそうです。ワクワク。

  • 工場は天井が高くてとにかく広かった。1日におよそ70~80トンのごま油を作っているそうです。

  • 一番搾り!こだわりの圧搾製法でごま油をつくります。手間がかかっても譲れない製法です。

  • ぎゅっと搾ったあとのカスです。濾過と熟成の工程は3回も繰り返します。大変だぁ~。

  • こんなに広い工場なのですが、ほぼ3人体制で管理しているそうです。見学していてもほとんど人に会いませんでした!

  • 箱詰めされていくごま油。150gのボトルだと1分間に300本充填できるそうです。ひゃ〜すごい!

人事担当者からのメッセージ

当社が290年以上もの長きに渡って事業を継続できたのは、「変化と挑戦」が背景にあります。現在は、創業当時から続く搾油技術をベースにした食品事業(ごま関連食品)のみならず、化学品事業も加え、二つの事業を展開。化学品事業は当社発展の中心となっており、各種工業用界面活性剤を中心に世界中へ展開、多くの分野でその技術力を評価いただいております。世界シェア50%超を獲得した製品も多く、世界中のお客様に満足頂いております。
当社の競争力の源泉は、ずばり技術力。そのため、実に社員の3分の1が化学系の研究者です。当社では、研究者の熱意に応えるため、営業から製造までトータルに研究者が関わる「ワンストップ開発体制」を導入。研究だけに黙々と専念するのではなく、お客様のもとに出向き、その課題を抽出して把握する。そのうえで研究開発の手法を提案、製品化を実現するという全てのプロセスに関わることで、研究者自らがニーズを根本からつかみ、価値ある製品を世界に送り出すことが可能なのです。そんな制度・体制が当社の競争力を支えていますから、化学技術をベースに様々な事に関わりたい、海外でも活躍したいという学生にはやりがいのある環境であると自負しております。
就活というとどうしても、企業のもつブランドイメージと企業規模、あとは福利厚生などの条件しか判断材料がないと思われがちです。しかし企業で働く事を選択されるのでしたら、長く勤めるうえで一番大事なのは、やりがいや社風なのかもしれませんね。中部地方のものづくり企業、BtoB企業には独自の技術や強みで圧倒的な競争力を誇る企業がたくさんあります。みなさんが就職する企業を選択する際に、いち消費者としてのブランドイメージのみではなく、その「企業選択軸」をどこに置くのか冷静に視野を広げてみると、みなさんにとって、いい企業、ステキな企業に出会えるのではないでしょうか?
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総務部 マネージャー 小木曽博貴さん

佐井祐里奈の体験後記

佐井祐里奈の体験後記アイコン
最後に、私と取材スタッフが「欲しい!」と大興奮した商品をご紹介しましょう♪その名も、「香りのグラデーション」!5種類の香りが楽しめるごま油のセットなのですが、とってもオシャレ。キッチンにあれば、お料理上手に見えること間違いなし(道具頼み!笑)。さっぱりとした太白胡麻油から香ばしい太香胡麻油など、5種類をお料理に合わせて上手に使い分けられたらなんて素敵なんでしょう。でも、使いこなす自信が無いんだよなぁ~。という心配性なあなた(&私)、安心してください♪おうちで作りたくなるオリジナルレシピブックも付いてきます。贈り物にももちろん最適、自分へのご褒美にも欲しくなるごま油と出会えました!感謝♪
佐井祐里奈の体験後記

一つひとつ手作りであたたかみのある竹製トレー付きです!

COMPANY DATA

竹本油脂株式会社
http://www.takemoto.co.jp/
https://www.gomaabura.jp/(ごま油)

愛知県蒲郡市に本社を構える、日本最古の製油業者。1725年(享保10年)、東三河の御油(現在の豊川市)で創業した当時は、菜種や綿実から灯明油を搾っていた。大正初期に入りガス灯などのインフラ整備が進むと、これまで培った搾油のノウハウを生かして、ごま油の製造を本格的に開始。竹本油脂のごま油は、マルホンブランドとして知られており、胡麻を生のまま搾った太白胡麻油の元祖でもある。

  • 佐井祐里奈プロフィール
  • 佐井祐里奈

    ツイッター:@yunna_s31 愛知県日進市出身。大学卒業後、宮崎放送(MRT)のアナウンサーとして活躍。2013年から拠点を名古屋に移し、テレビのリポーター、ラジオのパーソナリティ、イベントの司会など、活躍の場を広げる。趣味はアイドル研究。