中日新聞ほっとWeb HOME > 企業見聞録 > 株式会社ノリタケカンパニーリミテド(愛知県)

第8回株式会社ノリタケカンパニーリミテド(愛知県)

食卓を華やかにしてくれるノリタケ食器の魅力を大調査。

お料理で失敗してしまった時、例えば鮭のムニエルが焦げてしまったら…あなたならどうしますか?私は…ノリタケのお皿でごまかします、ごまかせます!美しいゴールドの縁取りにオリエンタル調の花模様…茶色の焦げもなんのその!パッと食卓が華やかになるのです。困った時の、「ノリタケ」です(笑)。
ほっと一息ティータイムも、上質なノリタケのティーカップを使うことでいつもの倍リラックスできます♪日本の洋食器といえば「ノリタケ」、その魅力に迫りますよ~。
技術の広がりに驚き。ノリタケ、洋食器製造の技術…恐るべし!
まずは開発・技術本部 商品開発センターの川村拓也さんに会社の歴史を伺います。ノリタケの歴史は、今から100年以上前の19世紀後半、長く続いた鎖国政策を解き、日本が海外との交易を始めたばかりの頃にさかのぼるそうです。創業者の森村市左衛門は、日本の品質の良い金が外国へと流出していくことに危機感を抱き、福沢諭吉に助言を求め海外貿易を始めました。この事業を通して出会ったのが、ヨーロッパの白くて美しい陶磁器。森村は、「白く美しい精緻な洋食器を日本で作りたい」と、1904年に現在の本社のある場所に製陶工場を建設し本格的に洋食器の製造を開始しました。初めは技術がなかったので焼き上げるには困難を極めたのですが、研究を重ね10年かけてついに日本初のディナーセット「セダン」が完成。セダンの誕生をきっかけに、ノリタケは世界の洋食器ブランドへと発展しました。しかし、現在ではノリタケの食器事業は売上金額でみると…なんと全体の9パーセントほどなのだそう。驚き!ノリタケは洋食器の製造で培った技術を追求し、いろんな分野へと事業を広げているのです。その中でも売り上げの半分ほどを占めているのが、工業機材事業。洋食器を製造する時の「磨く」「削る」などの技術が応用されています。自動車などの産業分野はもちろん、なんと食品分野でも!ノリタケの「研削砥石」は、衛生管理に細心の注意を払っていて食品を摺る、つぶすといった作業やお米を精米するときにも使われているんですって!ウェルカムセンターの展示品に、私の大好きな豆乳や日本酒が飾られていて大興奮。まさか、ノリタケの技術がいきているとは…!その他にも、エンジニアリング事業にセラミック・マテリアル事業など、技術の広がりに感服しました。
  • ノリタケの歩みと洋食器の製造で培った技術や製品が紹介されている「ウェルカムセンター」の入り口にてパチリ。こちらは入場無料なんですよ~♪

  • 「ノリタケヒストリーテーブル」は、歴史を楽しく知ることができます。お皿型のスクリーンに手をかざすと、各時代のエピソード映像が見られます♪

  • 「テクノロジーコーナー」は、いろんな分野で活躍するノリタケの技術や製品が紹介されています。直接触って体感できるコーナーも!驚きもあって、面白い~!

  • お皿への絵付けの技術・印刷技術があんなところや、こんなところに応用されているんですよ~。知れば知るほど「へぇ~」とため息が漏れます。

美しすぎる洋食器と神業の数々に惚れ惚れ。そして、思いやりの絵具に感動!
続いて、クラフトセンターに移動。クラフトセンターの1・2Fでは工場見学ができます。なんと生地の製造から絵付けまで熟練の技と伝統が見られるのです。中には「ハンズオン展示」といって、実際に触れることのできる体験型展示も。2Fで見られる絵付けの工程は、見ていてこちらが息をするのをためらうほどの細かい作業です!熟練の職人さんの神業を間近でぜひご覧あれ。
ちなみに、クラフトセンター3・4Fはミュージアムになっています。創業時の製品や貴重なデザイン画のほか、日本で最初に作られたディナーセット「セダン」も見ることができますよ。ノリタケの洋食器の魅力にハマること間違いなし!
最後に、最新の取り組みを川村さんに伺いました。今年、環境にやさしい世界最高レベルの鮮やかな赤とオレンジの絵具を開発したんだそう。え?!赤やオレンジ色が使われている食器、そもそも見たことあるような…?と思うことなかれ。ノリタケの「赤」は、「優しい赤」なのです。
鮮やかな赤やオレンジという色の陶磁器への絵付は表現をすることが難しく、一般的には人体や環境に有害なセレンや、カドミウムなどを含む絵具を使用していました。有害物質が食器から溶出することはないのですが、ノリタケは環境への配慮・そして工場で働く人のことなども考えて新しい絵具を開発。大学や外部機関・研究所と協力し合い、なんと5年以上かけて完成させたんだそう。失敗の連続でかなりの苦労があったとのことですが、今夏には「ROSA ROSSA」など、この絵具を使った新商品が発売予定♪環境と人に優しいノリタケさん…素敵だなぁ。
  • 歴史的・文化的価値の高い展示のひとつひとつに、ウットリ♪永遠に眺めていられるような気がします。欲しいなぁ~~、買えないかなぁ~~~~(笑)。

  • 素敵なテーブルセット!いつかこんな素敵なテーブルセットに囲まれてお食事がしたいなぁ~~と、妄想が膨らみます。

  • 絵付けの工程をかなり近くで見られますよ~。じーーーっと時を忘れて覗き込んじゃいました。ものすんごい集中力!見習いたいです…!

  • この赤がすごいのです。無害の赤、思いやりの赤。やっとの思いでできた「赤」について語る川村さんの情熱。まさに燃えるような赤です!!

メッセージ

人事担当者からのメッセージ
当社はメーカーということもあり、理系出身者が多いのですが、理系・文系にとらわれず魅力ある人材を求めています。
特に理系の中では、機械系専攻出身の方がまだ少ないので、そのような分野の勉強をされた方が来てくださると嬉しく思います。資格は必ずしも必要ではありません。入社してからは答えのない課題に向き合う時間が長いので、PDCAという手法を勉強して欲しいと考えています。PDCAとは「Plan・Do・Check・Action」のそれぞれの頭文字を並べた言葉です。
Plan:計画を立てる
Do:実行する
Check:評価する
Action:改善する
たとえ失敗をしても前向きに物事を捉え挑戦していく気持ちはとても大切です。入社してからも必ず役にたつでしょう。
就職活動はライフプランを考える良い時期だと前向きに考え、先輩社員たちと積極的に話をするなど将来について具体的に考えてみてください。企業研究を丁寧にすることで、入社してからのギャップを減らせると思いますよ。

経営管理本部人事部人事課長の小栗貴裕さん

佐井祐里奈の体験後記

名古屋駅から歩いて15分ほどにある「ノリタケの森」。無料で楽しめる緑地は、まさに都会のオアシスですよね。名古屋市の小学生の社会科見学の場になっていたり、近所の幼稚園の子ども達が遊びにきたりと、たくさんの方々に親しまれています。私が取材でお邪魔した4月半ばはちょうど桜の終わりごろで、ひらひらと舞い散る桜と新緑の芽吹きを感じることができましたよ。お散歩しているだけで、気分がリフレッシュできます♪四季を感じることのできる空間って有難いなぁ~。
このノリタケの森は、創業100周年事業のひとつとして地域の皆様への感謝の気持ちと環境保護への思いを込めてつくられたとのこと。広い敷地は、震災発生時に帰宅困難者のための一時避難場所にもなるそうです。知らなかった~!
「ノリタケの森」がこの先の100年、200年もずっとずーっと大切に残っていきますように♪

明治時代から残る赤レンガ建築は、まさに日本の洋食器の歴史を感じさせてくれます。豊かな森の緑と歴史を感じる赤レンガに、心から癒されました。またプライベートでもお散歩しに来よう~~♪

SHOP DATA

■株式会社ノリタケカンパニーリミテド http://www.noritake.co.jp/ 1904年に洋食器の製造を目的として創立。現在は、食器の製造技術を核に、自動車・鉄鋼などの基幹産業やクリーンエネルギーやエレクトロニクスなど先端技術産業に至るまで、幅広い分野に製品や技術を提供する。
森村市左衛門と弟の豊によって創立された森村組(現・森村商事)をルーツとし、ノリタケカンパニー、TOTO、日本ガイシ、日本特殊陶業などで形成される森村グループは、世界最大級のセラミックス企業集団である。
■ノリタケの森
【住所】愛知県名古屋市西区則武新町3-1-36
【電話】052-561-7290
【時間】10:00~18:00(施設により異なる)
【休み】月曜日(祝日の場合翌平日)
【価格】入園無料、クラフトセンターは大人¥500、中学生以下無料

PROFILE

佐井祐里奈 ツイッター:@yunna_s31 愛知県日進市出身。大学卒業後、宮崎放送(MRT)のアナウンサーとして活躍。2013年から拠点を名古屋に移し、テレビのリポーター、ラジオのパーソナリティ、イベントの司会など、活躍の場を広げる。趣味はアイドル研究。