第1回
ミツカングループ (愛知県半田市)


「酢」ーパー便利な調味料、お酢の素晴らしさとは?!

はじめまして! 佐井祐里奈です。今回から、ほっと見聞録のリポーターを務めさせていただきます。
記念すべき第1回は、1804年(文化元年)に創業してから今日まで、ず~っとお酢をつくっているミツカングループ(以下ミツカン)です。
調味料の「さ・し・す・せ・そ」と言えば……。お料理歴1年の私でもわかります!「さ・し・す・せ・そ」の「す」はそのまま「酢」のことですよね。お馴染みの調味料です。
酸味を加えるだけじゃなく素材の旨みを引き出したり、まろやかな味に整えてくれたりと、「酢」ーパー便利な調味料をつくる現場を直撃します♪

お酢づくりを始めたキッカケはリサイクル!?

元々は酒造業を営んでいたというミツカン。そもそもお酢づくりをはじめたキッカケって何だと思いますか?
博物館「MIZKAN MUSEUM」の館長、大辻美里(取材当時)さんにずばり伺いました。

「酒をつくると大量の酒粕ができる。なんとかこの酒粕を生かす道はないものか」という創業者であり初代の中野又左衛門のつぶやきがきっかけで、お酢づくりが始まったということです。
つまり「酒粕のリサイクル」がミツカンのお酢のはじまりだったのです。しかも、当時は酒に酢酸菌が加わると酢になることから、いわゆる酢は酒の失敗作。酒造家にとって酢をつくることは、ダブーだったとのこと。え~、驚き!

続いて大辻さんが紹介してくださったのは、純酒粕酢「三ツ判®山吹®」。高級感溢れるパッケージ。そしてお酢の色が…赤い!?ただものじゃない雰囲気です。

なんとこちら、今から170年ほど前に江戸でブームとなった「山吹®」というお酢の復刻版とのこと!熟成させた酒粕だけを仕込み、江戸時代からの伝統製法を生かして造り上げているというなんとも贅沢すぎる歴史あるお酢なのです。ちなみに飴色の深い色合いから赤酢と呼ばれています。

現在のミツカンの原点となるお酢で、30年ほど前に社長をはじめとする社員全員が協力して完成させたそうです。香りはとにかく芳醇でとってもまろやかな味わい…、時代をこえて愛され続ける「山吹」に胸がときめきます。

お酢への愛情でいっぱいの大辻さん。博物館の魅力をたっぷり話してくれました。

江戸でブームとなった歴史ある「山吹」。見た目も香りも全く違います~!

弁才船。思わず写真を撮りたくなる大きさ。見学者の皆さんはこちらでお写真を撮っていました。


遊園地のアトラクションに乗っているみたいで、大人も大興奮。かなりの迫力ですよ。


そんなミツカンの歴史からお酢のつくり方、ものづくりへのこだわりや食文化の魅力を学べるのが「MIZKAN MUSEUM」。2015年11月にオープンしたばかりの、体験型博物館です!
館内は「大地の蔵」「風の回廊」「時の蔵」「水のシアター」「光の庭」の5つのゾーンにわかれています。

「時の蔵」ゾーンに入ってすぐ出迎えてくれるのは、大きな船!こちら全長が約20メートルもあります。
半田でつくられたお酢を江戸へ運ぶために建造された大型木造船「弁才船」を、当時の設計図をもとに再現しちゃったとのこと! なんともスケールの大きい話です。
大きさにも驚きなのですが……なんとこちら、実際に乗れちゃいます。
しかも、甲板の上から大型映像で当時の航海の様子を体験できます!これが「体験型博物館」と呼ばれるゆえんなのですね。
船自体は揺れないのですが、大型映像の迫力と音、光や風の演出で、実際に船に乗っているかのよう。タイムスリップしたかのような気分になれちゃいます。ドキドキ。
ちなみに半田から江戸の町へと運ばれていった酒粕のお酢は、江戸で人気の「早ずし」によく合い全国へと広がっていったそうです。

お酢の無限の可能性に、わぁ「酢」っごい!!!

MIZKAN MUSEUMの最後のゾーン「光の庭」は、開放的で光あふれる空間になっています。

酢のドリンクバーに、なりきりすし屋さん、すしスクール、なべエクササイズなど、子どもはもちろん大人もつい夢中になって遊んでしまう体験コーナーで大賑わいでした。

私のお気に入りは、粘土を使った握り寿司体験!シャリを欲張りすぎちゃって、ヘンテコなお寿司のできあがり。とほほ……。時を忘れて楽しみました。

それにしても「お酢」に親しみをもって欲しい、という熱いこだわりが至る所で感じられる博物館でしたよ。帰りにはお寿司のペーパークラフトがお土産にもらえちゃいます。太っ腹!

館長の大辻さん曰く、家までしっかりとお酢の思い出を持ち帰って欲しいということです。それぞれの「酢」てきな思い出を持ち帰りましょう。

オリジナルラベルの「マイ味ぽん」がつくれます。「ポン顔」でパチリ…(笑)


すし職人の衣装で「へいおまち~!」粘土で握り寿司体験、難しかったけれど楽しいです。

さて最後に、製品企画部の課長、亀山勝幸さんに新製品開発について話を伺いました。
まず「酢の力」というCMを見せてもらって、ビックリ!このCM、酢の効能を分かりやすく伝えるというものなのですが、なんとミツカンの商品が1つも出てきません。思い切ったCMですよね。
ですが、このCMをきっかけにお酢全体の売り上げが上がって、お酢デビューされる方が増えたそうです。

そんなお酢初心者向けに開発されたのが、無理なく飲める「まろやかりんご酢」シリーズ。
お酢らしさを絶妙に残しつつ、飲みやすさを追求したりんご酢飲料です。おかわりしたくなるお味に感動しちゃいます。
そして最近売り上げが伸びているのが「カンタン酢」シリーズ。いろんなメニューが簡単に作れるこの調味酢にも、今年2月に新製品が加わったとのこと。 なんと調味酢に刻み玉ねぎがたっぷりと入った「カンタン酢 たっぷりたまねぎ」。
玉ねぎを刻まなくても良いなんて便利すぎる!
マリネやカルパッチョ作りはもちろん、鶏の唐揚げやフライにかけるだけで料理をランクアップしてくれます。
お酢を好きになってもらうために考え尽くされた新製品の数々に、惚れ惚れしました。
そして、実はミツカンのお酢は中日料理教室でも使われているそうです!

お酢を使った料理のレパートリーを増やしてみてはいかがでしょうか?(私も通いたいな~♪)

CM「酢の力」拝見中。前代未聞の変わったCMなんですが、お酢の良さがストレートに伝わってきます。


スーパー便利な新製品に取材を忘れて喜んでしまいました。
早く使ってみたい!

佐井祐里奈の体験後記

ミツカンの新製品の開発には、社内での数え切れない会議はもちろん、味確認室(という部署があるそうです!)、一般の方の意見を反映。さらに、一番近い消費者でもあるスタッフのご家族の反応も参考にしているんだとか。
新商品を冷蔵庫に入れて、自然となくなるものは「売れる」。ずっと残ったままだと「厳しい」。特にお子さんの反応が素直なんだそう。
つまり、新商品は亀山さんのお家の冷蔵庫審査を乗り越えたものということ(笑)
なんか親近感が湧きますよね。やっぱり使う人のことを1番に考える商品が愛されるのかなぁ。
次はどんな「酢」てきな新製品が出るのかとても楽しみです。

魅力たっぷりの新商品を前にしてニコニコ笑顔の亀山さん。


今回取材した企業様
ミツカングループ
酒粕による酢づくりをはじめて210年余り。現在は、日本とアジア、北米、欧州の3エリアで事業を展開。「世界で束ね、地域で活かし、おいしさを広げる」をグローバルスローガンに、食文化に貢献する。
ミツカングループ(公式サイト)
 
MIZKAN MUSEUM
【住所】愛知県半田市中村町2-6
【電話】0569-24-5111
【開館時間】9:30~17:00(最終案内15:30)
 ※WEBサイト、または電話で要事前予約
【入館料】大人300円、中高生200円、小学生100円
【休館日】木曜日、お盆、年末年始
【駐車場】あり(無料)
【URL】MIZKAN MUSEUM公式サイト
佐井祐里奈プロフィール

愛知県日進市出身。大学卒業後、宮崎放送(MRT)のアナウンサーとして活躍。2013年から拠点を名古屋に移し、テレビのリポーター、ラジオのパーソナリティ、イベントの司会など、活躍の場を広げる。趣味はアイドル研究。

ツイッター:@yunna_s31

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