水城あやのの「ほっと見聞録」【第四回】名古屋市 シヤチハタ


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2015年(平成27年)11月25日(水曜日)

何気ないひと押しに隠された、努力と発見


西区の本社にお邪魔しました。

「宅配便でーす」
我が家にはよく宅配便が届きます。お父さんのゴルフボールか、はたまた私が夜中にネットでポチッと買っちゃう洋服かしら。そのたび、娘(5歳)が引き出しから取り出すもの……そう、シヤチハタです。ポンっとひと押し。クリアな印。この当たり前のひと押しも、実は名古屋生まれ。今回のほっと見聞録は、みんなが持っているシヤチハタ印を生み出した「シヤチハタ」です!



ご案内いただくのは、経営企画本部の林さん。

時は大正時代。現在ほど印刷が発達していない時代、ゴム印は今より出番が多いものでした。当時のスタンプ台は、すぐに表面からインキが蒸発してしまうため、使うたびにインキをビンから取り出し、染み込ませる必要がありました。 その様子を見ていた舟橋金造と高次の兄弟が「もっと簡単に手間のかからない方法があるのではないか」と、インキ補充の手間がかからず、いつでも使える「万年スタンプ台」を考案。しかし、完成までには課題―――蓋を開けておいてもインキが乾燥しにくく、じゅわっと漏れてこない、押してもにじまない―――がいっぱい……。


これがその万年スタンプ台。見た目がレトロで素敵です。

なるほど、なるほど……。

このゴムが丁度いい塩梅にね……。


ここに塩がねー。信じられます?
インキや盤面に使う素材の研究を重ね、1925年にようやく完成。舟橋商会が発売したこの画期的なスタンプ台は、世の中を驚かせました。名古屋のシンボル、金の鯱を配置した日の丸を万年スタンプ台のマークに使用したことが由来となり、1941年に社名をシヤチハタ工業株式会社に。

ちなみに皆さん、ヤは大文字ですから―!当時、ロゴを作る際、小さな「ャ」だとバランスが悪いのですべて大文字で表記していたんです。シヤチハタの社員の皆さんは、入社時必ず教えられるシヤチハタのあるあるの一つだそう。お間違いなきようお願いします。

さて、順調に販売を伸ばしていく一方、「スタンプ台がなくても押せるスタンプはできないか」と考え始めます。でもそれって、せっかく作りあげたスタンプ台 を否定することになってしまうじゃないですか。でもこれからの社会で生き残っていくには先を見据えた一手が必要……と開発に乗り出します。

ここで私、今年一番驚く事(決して大げさじゃなく!)になります。ゴム印に細かい穴をあけて、インキを染み込ませれば、スタンプ台のいらないスタンプが完 成するのですが……。ゴムにインキを通す、しかも丁度いい塩梅で……。ここが驚きのポイント&見聞録恒例のクイズです。細かい穴の空いたゴムを作るのに必 要な素材とは?ヒントはどこの家庭にもあるものです。

答えは、塩!ゴムを練る際に塩を練り込み、その後塩だけをお湯に溶かすという方法でできたのが、多孔質ゴム。シヤチハタ印の技術の元は意外に身近なものだったんですね。
もちろん専用のインキも開発。スポンジに染み込んでいるときは乾かず、押したらすぐに乾いてにじまない。構想から発売までなんと十年以上を要したXスタンパーが発売されたのは、1965年のことでした。
しかし、発売されてめでたしめでたし……ではなかったそうで。「変色するとか薄くなるなど、クレームが寄せられてしまったんです」と林さん。

その後のインキの改良作業では「会社に様々な技術や能力を蓄えることができ、幅が広がった」そうです。例えば新幹線の中で、車掌さんが切符に押すハンコは、JRとシヤチハタが共同開発したもの。ここで活躍したのが、押してすぐに乾くインキ。さらに、紙以外にも押せるインキの開発など、当時の努力が会社を支える土台になっているんです。

初めは事務用のXスタンパー、三年後には皆さんお持ちの「シヤチハタネーム」が発売になっていますが、ここでまた私、どーしても聞いてみたかったことが……。
役所関係の書類に注意書きで「シヤチハタ不可」というのを目にします。不可って悲しいじゃないですか。
ですが林さんいわく「宣伝していただいていると思っております!」なるほど。印鑑は印鑑。シヤチハタはシヤチハタ。この自分の道を研鑽をつみ進まれるところが流石です! そしてなんと頂いちゃいました。水城あやのネーム印!しかも着せ替えのキラキララインストーンケース。 ありがとうございます!こんなケースなら仕事の能率もキラキラにアップです!


こんなに着せ替えケースが!どれもかわいくて、迷っちゃう!

2色使いのストーン。素敵でしょ。うふふ。

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2015年(平成27年)11月25日(水曜日)

新しく開発された商品は、子育てママの強い味方!

続いては、今年大ヒット間違いなしの新商品を紹介していただきます。ここにこれまでシヤチハタが培ってきた技術力が詰まっているんです。

新学期を迎えるとママ達は鉛筆から教科書、体操服……たくさんの持ち物に子どもの名前を書かなくてはいけませんよね。そこでヒットしているのがその名もおなまえスタンプシリーズです。

さらに進化して、11月に発売されたのが大きな文字でハッキリと名前が押せる「どこでも もちものスタンプ マイキャラ ロング」。文字がまだ読めない子どもにも自分の持ち物ってわかるように、マークも入れられます。

シヤチハタでは企画会議で採用されたアイデアがスピーディーに商品化されるそう。このおなまえスタンプシリーズもメンバーの案により大ヒット。それができ たのも「何百種類のゴム印とインキを開発してきたから」だと伊藤さんは言います。

これからも毎日を楽しくする商品期待していますよ。


商品企画・開発部の伊藤さん。子煩悩パパです。


押し心地も最高!これはママも大助かり。

これが新商品の「どこでも もちものスタンプ マイキャラ ロング」。来年の春には、たくさんの笑顔がこのスタンプと共に!

専用のゴムシートをセットして使います。


スタンプパッドにインクを塗布して、あとはおなまえスタンプで押すだけ!

水城あやのの体験後記

ものづくり王国愛知とはいいますが……。アイデアとそれを実現するねばり強さには、今回も驚かされました。海外に向けては文房具を主力商品として輸出するなど、スタンプだけではない柔軟性や次を見越した商品開発がやはりトップランナーで居続ける理由なんだと思います。将来どんどんペーパーレスが進んでも、その姿勢を引き継いで私たちの生活になくてはならないものを生み出していくことでしょう。
将来、私の娘はどんなシヤチハタを使っているかしら。本当に楽しみです。

今回取材した企業様

シヤチハタ株式会社

愛知県名古屋市西区天塚町4-69
(公式サイトはこちら)
「万年スタンプ台」で創業以来、さまざまなインキやハンコを開発。「シヤチハタ印」は、スタンプ台のいらないハンコの代名詞として浸透。最近では、スタンプから電子印鑑まで領域を拡大する。

水城あやのプロフィール画像

水城あやのPROFILE

大学を卒業と同時にリポーターとしてメディアデビュー。
以来、ナチュラルで飾らないキャラクターと誰からも愛される笑顔を武器に、活躍の場を大きく広げる。テレビ、ラジオのみならず、イベント、式典、パーティーなど、あらゆるシーンにおいて、どんなことでも対応できるマルチタレントとして活躍。現在は、CBCテレビ「ゴゴスマ」、スターキャット「アマチンアワー」にレギュラー出演中。
また、一女の母として、児童虐待防止を訴えるオレンジリボン活動にも取り組んでいる。

セントラルジャパンHP http://www.central-j.com/
水城あやの ブログ http://ameblo.jp/mizuki-ayano/