水城あやのの「ほっと見聞録」【第四回】名古屋市 シヤチハタ


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2015年(平成27年)5月27日(水曜日)

ミシンだけじゃない! 名古屋が誇るグローバル企業に直撃です!!


東海市のカゴメ上野工場内にあります

さて記念すべき第一回目は、名古屋市瑞穂区に本社を構えるブラザー工業です!
訪れたのはブラザー工業の歴史や製品を一度に見ることができる「ブラザー コミュニケーションスペース」。本社のすぐ近くにあるとってもおしゃれな建物です。

さて皆さん、そもそもブラザー工業って、何で「brother」かご存知ですか? そうそう、するどいですね~。本当の「brother=兄弟」で設立したからなんです! Yo!brother!



受付でパンフレットをもらい、いざ出発。
まずは歴史から学んでいきましょう。

1908年、ブラザー工業創業者である安井正義&実一兄弟の父・兼吉が、ミシンの修理販売を行う安井ミシン商会を創業。しかしその頃、ミシンは海外からの輸入品ばかりで、この上なく高級品でした。家業の手伝いをしていた正義は、この頃「ミシンの国産化、更には輸出品にする!」と決意。
ちょっと待ったーーー! 国産化の夢はよくある話ですが、いきなり輸出品にするっていうのは、夢が大きすぎると言うか、熱いって言うか……。しかし、夢で終わらせないのが、やはり創業者のすごいところ。

まずは先立つ物がなければはじまりません。で、その頃需要の多かった麦わら帽子製造用の水圧機を開発、販売することで資金調達し、夢への足がかりとしたのです。
国産ミシンの製造を実現するために水圧機の次に挑戦したのが麦わら帽子製造用の環縫ミシンです。昭和3年に発売されたので、昭三ミシンと名付けられました。

このミシンは2007年、日本の機械技術発展史上大きな功績を残すものとして、日本機械学会により機械遺産に認定されました。
つい最近まで現役で働いていたものもあるそうです。さすが!

これで資金調達に成功。いよいよ国産ミシンの製作に取りかかります。


水圧機、大きな機械ですね~。


この小さい麦わら帽子製造用の環縫ミシンが、日本の機械技術発展史上大きな功績を残した。


このコミュニケーションスペースは博物館の役割も兼ねており、世界各地から貴重なミシンが集められ展示されています。

壁には年表が。広報の屋木さんに丁寧にご説明頂きました。
1932年、 実一がシャトルフックの開発に成功し大きな収益を上げ、家庭用本縫いミシンの開発に繋がっていきます。シャトルフック(中釜)はミシンの心臓部で国産化の大きな鍵を握るものでした。
当時はまだまだシャトルフックを削る研磨機も少なく高価なもの。実一は見よう見まねで作り上げたそうです。

兄弟の力を結集した家庭用本縫いミシン第一号機が完成したのは、国産化を夢見てから11年目のことでした。

そうして開発されたミシンにはもちろんbrotherという文字が記されているのですが、実はsisterになっていたかもしれないという事実をご存知でしょうか?

やはりミシンは女性が使うものだから、兄弟ではなく姉妹の方が良いのでは、と考えたそうなんですが、調べてみると、シスターは既に他の会社に使われていて、結果ブラザーに落ち着いたそうです。

今となってはブラザーの方がしっくりくるので、実はよかったのかも?


私がチャレンジした、足踏み式ミシンゲーム。これが結構難しい。

昭和生まれの勘をいかし、2回目してクリア!


今見ると新鮮!かわいいデザイン。

今でも通じるかわいいデザイン!

コミュニケーションスペースはお子様と来ても楽しめます。私は、ヒストリーゾーンにある懐かしの足踏み式ミシンをゲーム感覚で体験できるものにチャレンジしました!

*  *  *

ここで今も受け継がれているブラザー工業創業の精神をご紹介します。
1、働きたい人に仕事をつくる
2、愉快な工場をつくる
3、輸入産業を輸出産業にする


シンプルですが大変難しいことですよね。しかしこのあと私は、この精神が今なおしっかりと受け継がれていることを知ることになります。

さて、まだまだ見学は続いていきます。
1950〜1960年代になると、ミシン作りのノウハウを生かして、電化製品やタイプライターなど、私たちの生活になくてはならない、主婦にとってはお助けアイテムの家電も多く手がけるようになります。
家中全部ブラザー工業製品、なんてお宅もきっとあったはずです。

時を同じくして、本格的にグローバル企業としての歩みを進めていきます。
ミシンの輸出はもちろん、海外ではブラザー工業の開発したタイプライターが大ヒット。アメリカ製品よりも安く、性能でも引けを取らないと高評価を得たそうです。

その後は、皆さんご存知の通り。時代の半歩先を見据えた高機能かつ低価格の製品を次々と開発し、押しも押されもせぬ大企業に成長したのです。

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2015年(平成27年)5月27日(水曜日)

続いては、とってもステキな開発秘話を聞いちゃいました!

続いては、いま注目の新製品を開発した、ES開発部 主任研究員 松元春樹さんにお話を伺いました。

大企業になると創業の精神を忘れてしまいがち。で・す・が!

松元さんとのお話から、いまでも社内にはその精神が満ちているのが、よ〜く分かりました。

松元さんは、ブラザー工業の最新作、テープクリエーターの開発者。このテープクリエーター、テーブルの上におけるコンパクトサイズなのですが、名前の通りとってもクリエイティブで最新機能が詰まっています。

どんなことができるのか見せてもらいました。
テープをセットし、パソコンでテンプレートや文字を入力して、スタート!……え? もう完成? で、出来てる……。スタートしてから、あっという間の出来事に、ただただビックリ!

素材はテープだけでなくリボンも選べ、デザインもテンプレートだけでなくフリーで描くこともできます。可能性は無限大〜!アパレルショップ、フラワーショップ、ブライダル業界はもちろん、個人では子どものパーティーなどの飾り付けやラッピングにも最適です!

開発秘話を伺うと、1時間のドキュメンタリー番組ができるんじゃないかと思うくらいのドラマがありました。


機械に疎い私、いろいろ聞いちゃいます!

動き出した!

テープクリエーター開発ストーリー

2011年。新製品開発の企画が持ち上がり、少数の有志で集まった松元さんたち。もちろんお互い通常の仕事はそのままで、空いた時間を生かして、開発を始めました。

現在日本の企業の97パーセントは小規模型の企業、個人企業で占めています。松元さんたちは、その個人商店に近い皆さんに向けて、便利で役立つものを作りたいと考えた結果、1,000以上のアイデアが出たといいます。


自分だけのオリジナルデザインも!

テープクリエーター、私も利用したい!
オリジナルテープやリボンを注文しようと思えば、最低でも1デザイン100ロール。個人で仕事をしている人たちにとって、それは多すぎ。そこで、1ロール、1メートルからオリジナルテープやリボンができたら、喜ばれるのではないかと発想したのが、テープクリエーター開発のキッカケでした。

このテープクリエーターには、今までブラザー工業が培ってきたプリンターなどの技術はもちろん盛り込まれていますが、業界の専門職の方々が見たら必ず驚く、絶対に無理と言われていた新技術が使われています。

そう、テープの印刷方法がこれまでとは全く違うのです。その技術を可能にしたのは、松元さん曰く「人間力」。背中を押してくれた上司や、専門分野の垣根を越えて相談に乗ってくれた技術者など、感謝しても感謝しきれない皆さんのサポートがあったそうです。

そのことを話してくださっている松元さんは穏やかな雰囲気の中にも研究者としての情熱、それを支えてくれる上司やチームのみなさんへの絶対的な信頼を湛えていて、とっても素敵でした!

その時私が思い出したのは、ブラザー工業創業の精神。働きたい人に仕事を作り、なおかつ愉快な会社、工場を作る。文字にするのは簡単ですが、100年もそれを続けるのは至難の業です。 いまの状況に満足せず、次々と新しいものを開発していくチャレンジングスピリット。まさにものづくり精神のお手本です。

松元さんありがとうございました!

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2015年(平成27年)5月27日(水曜日)

まだある!ブラザー工業の魅力!!


ジャジャジャーン!

ラベルライターピータッチの最新モデル体験は、見学者に大人気!娘の学用品にもピッタリ。

スマホで撮影した画像も、思いついたらすぐプリント!

夢のミシンを体験!

実際にお試しできるのがうれしい。
続いては、世の中で活躍中の最新製品を見学できるワークスタイル提案ゾーンへ。

皆さんカラオケはお好きですか? ジョイサウンドの通信システムをブラザー工業が手がけているのはご存知の方も多いと思いますが、さらに進化していました。
通信システムでギターの練習ができたり、離れている仲間とセッションしたりと、劇的に進化しています!

また、ラベルライターピータッチの最新モデルを体験できたり、歌舞伎俳優 中村勘九郎七之助兄弟のコマーシャルでお馴染みのインクジェットプリンターの性能に驚いたり。

スマートフォンで撮った写真のプリントも速くてとっても美しい!
ブラザー工業のプリンターはインクに特徴があり、4色カートリッジなんです。家庭用だと6色などが一般的ですよね。経済的で写真もきれい。さすがです。

もちろんミシンの最新版も体験してきました。
タッチパネルで文字を入力するだけ。ミシンが自動で刺繍して、自動で糸をカット。

その他にも、ブラザー工業がグローバルに展開している最新製品を実際に体験できるのがこのコーナーの魅力です!


時間が足りないです。またゆっくり見学にきますね。

水城あやのの体験後記

1つのミシンから始まったグローバル企業のサクセスストーリー。しかし、そこには数々の失敗を乗り越えてきた歴史がありました。そして途絶えることなく受け継がれてきた、ものを作るという気持ち。

私達の生活を支えてくれる頼りになる兄弟!これからもよろしくお願いします。

今回取材した企業様

ブラザー工業株式会社

ブラザーコミュニケーションスペース
 お問い合わせ:052-824-2227
(公式サイトはこちら)
40以上の国と地域に拠点を持つグローバル企業。プリンターや複合機などの情報通信機器を中心に、家庭用ミシン、工作機械・工業用ミシン、通信カラオケシステム、工業用部品など、幅広く事業を展開している。

水城あやのプロフィール画像

水城あやのPROFILE

大学を卒業と同時にリポーターとしてメディアデビュー。
以来、ナチュラルで飾らないキャラクターと誰からも愛される笑顔を武器に、活躍の場を大きく広げる。テレビ、ラジオのみならず、イベント、式典、パーティーなど、あらゆるシーンにおいて、どんなことでも対応できるマルチタレントとして活躍。現在は、CBCテレビ「ゴゴスマ」、スターキャット「アマチンアワー」にレギュラー出演中。
また、一女の母として、児童虐待防止を訴えるオレンジリボン活動にも取り組んでいる。

セントラルジャパンHP http://www.central-j.com/
水城あやの ブログ http://ameblo.jp/mizuki-ayano/