• 2016年
    (平成28年)
    03月23日
    (水曜日)

    船橋の駅前に降り立つ編集長。お決まりのポーズは、舟を漕いでいるジェスチャー?

    名駅に降り立つ編集長。「東海エリアに上陸」とあったのは、「東京深聞」の最終回で横浜港から旅立ったという体で進めたからです!


     思い起こせば四年前、『これから、偉い人からの制止がかかるまで、「深い」とは名ばかりの、町中にある枝葉末節のことどもをぼんやりと眺めながら、東京の街を散策してみよう。深いどころか「不快」に感じる向きすらあるやも知れないが、それは体調のせいだとあきらめて頂いて、どうぞおつき合い下さい』というふざけたあいさつで始まった「東京深聞」が、なぜか偉い人が止めにかかることなく続いてしまったことは奇跡だったが、偉い人は気にしてくれていなかったのか。
     そんな被害妄想の中、気がつけば「東京深聞」は泉麻人先生に乗っ取られ、本家では「中日深聞」が始まってしまった。誠にもって申し訳ない。いや、誰に対しての罪悪感かはわからないが、「「東京新聞ほっとWeb」にて4年間連載されていた「東京深聞」が、満を持して東海エリアに上陸!」なのだそうだ。上陸というからには、私は海に出たのだろう。しかし、乗って来たのは新幹線だが、細かい事は責めるまい。
    どうして名古屋駅の略し方は “めーえき” なのか…
     ともあれ、第一回は玄関口から行くしかないだろうということで名古屋駅に降り立った。これを上陸というのか。上がったのではなく降りたのに上陸なのか。しまった、細かい事を責めてしまった。

     この駅はなぜか、「めーえき」と呼ばれる。こういう例を私は他に知らない。東京駅を「とーえき」とは呼ばないし、大阪駅を「だいえき」、静岡駅を「せーえき」、熱海駅を「ねつえき」とも言わないし、シカゴ駅を「しかえき」、北京駅を「ぺーえき」とも言わない。多分。「なごやえき」に比べて、一音節節約しているだけなのだ。おそらく文字文化で、新聞用語から来ているのかもしれない。
    ロビーに入るや否や、展示されたレシプロ機へと吸い込まれてしまった編集長。「格好いいね~」子どもかっ!
     そう言えば、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国を「英国」、ソビエト社会主義共和国連邦を「ソ連」などというのもその発想だ。「名古屋駅」を「名駅」と書いて、スペースを半分に節約していたのだ。つまりは、「めーえき」という呼び名には、それだけの歴史があるという事なのだろう。
     私はある時から、名古屋でタクシーに乗る時、運転手さんに見くびられないように「めーえきまでお願いします」と言うようになった。名古屋へ来ればそのスイッチが入る。名古屋駅でタクシーに乗る時、「めーえきまで」と言ってしまったこともあるくらいだ。それはただのバカである。いや、「タワケ」だった。
    本屋ロビーに飾られた「新鷹号」と共に。昭和30年から52年まで全国を飛び回って取材を行った機体。
     新幹線で東京と大阪を往復する事が多く、名古屋に停車するたび、「大名古屋ビルヂング」の文字を見てその歴史を感じたものだが、近々再建されるという。地下のカレー店はどうなっただろうか。
    中日新聞だけに「チュー」を表そうとする編集長。でもおっさんの唇に興味を惹かれる人が少ないような…
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    (平成28年)
    03月23日
    (水曜日)

     もちろん、「東京深聞」に倣って、「中日深聞」でも本社に表敬するべきだ。 運転手さんに「本社へ」と告げると、私が思っていたのとは違う場所へ連れて来られてしまった。そう、私は栄の中日ビルが本社だとばかり思っていたのだ。  あそこは本社ではなかったのか!中日ビルというのは撹乱させるためのカムフラージュなのか!

     中日劇場に出演した事も落語会を聴きに来た事もあるが、その度に「この上か下の階に中日新聞社がある」と思い込んでいたではないか。  訪れたのが週末だったので、守衛さんに怪訝な顔をされながらも、玄関のホールに展示されている中日機「新鷹号」に、触れそうで触れない状態で記念撮影。さあ、それでは名古屋の街へ景気よく繰り出そうではないか。  
    触れちゃ駄目と言われると、触れたくなるのが編集長…。もちろん触ってはいませんよ。
    歴史と文化を感じることができる「四間道」

     景気よくやって来たのが、なぜか「しけみち」だ。もっと景気よく行こうよ。
     なぜ、しけた道なのか。実は「四間道」と書くのだそうだ。ここは元禄13年に大火があったとかで、防火防災と物流などのために幅を「四間」に広げたことから、「しけんみち」→「しけみち」と、これまた一音節節約したのかどうかはわからないが、短くなったようだ。「よんけんみち」だと「よけみち」になっていたかも知れない。横幅を自分の股で測ってみたが、なるほど大股で7歩、つまり、約1.8メートル(尺貫法の1間)×4=7.2メートル、なるほどうなづける。

     一つ東通りは、熱田神宮から岐阜へ通じる美濃路が走っていて、歴史を感じさせる。四間道辺りには、愛知と岐阜特有の「屋根神」様が祀られていて、これも火伏(防火)の神様である秋葉神社などを祀ることが多いそうで、火の見櫓よろしく高いところから火の用心を心がけていたのかも知れない。

     うろうろして喉が渇いたので、何か美味い液体を探してみようと思ったところで次回へ続く。ちょっと待っとってちょ(使い方が間違っていたらご容赦)。
    東京新聞を配達してくれる専売店を発見。 四間道だけに「シケもく」のゼスチャー? なんか苦しい駄洒落で逃げてませんか?

    菓子屋横丁の街並み。 1間は6尺なので約1.8メートル。自分の歩幅で確認している編集長。

    出所不明のオブジェがちょいちょい出現。 屋根神様の風習は名古屋特有のものなんです。これって“名古屋あるある”認定されますかね?
    東京新聞を配達してくれる専売店を発見。 秋葉神社ってAKIBAでいいのですか?正しくはAKIHAだったような…今はどっちでもOK。
    蔵に面した通りは何ともいえない風情が漂っていて、歴史と文化に触れているような気分に浸れます。
    1階の屋根に祀られた「屋根神」様。元々火災の被害を防ぐために設けられた「四間道」だけに、防火の神様を祀っているんでしょうね。
      松尾貴史
    編集長松尾貴史
    1960年5月11日生まれ。兵庫県神戸市出身。大阪芸術大学芸術学部デザイン学科卒業。俳優、タレント、ナレーター、コラムニスト、“折り顔”作家、カレー店「般°若」店主など幅広い分野で活躍。
    著書にPHP新書「なぜ宇宙人は地球に来ない? 笑う超常現象入門」等多数。

    2016年5月~6月上演、オフ・ブロードウェイ・ミュージカル「マーダー・フォー・トゥー」に出演。
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